歩行動画で何が分かる?スマホでの撮り方とPTが見る7つのポイント
普段の歩き方は、自分では意外と見えていません。スマートフォンで数秒撮影すると、足の上がり方だけでなく、視線、腕振り、身体の傾き、止まり方まで確認できます。
ただし動画だけで病名や転倒リスクを断定することはできません。この記事では、セルフチェックとして安全に撮る方法と、理学療法士が歩行を見る視点を紹介します。
ふらつきや転倒が心配な方は一人で撮影せず、手すりのある場所や専門職の見守りで行ってください。撮影中に画面を見ながら歩かないでください。
撮影に必要なもの
- スマートフォン
- 安定したスマホスタンドまたは三脚
- 5〜8mほどの安全な通路
- 床の目印になるテープ
- 必要に応じて見守る人
高価な機材は必要ありません。手持ち撮影ではカメラが動き、身体の揺れと区別しにくくなるため、固定することが大切です。
基本の撮り方
- カメラを腰から胸くらいの高さへ固定します。
- 全身が画面へ入る距離を取ります。
- 横から1本、正面から1本、後ろから1本撮ります。
- 普段の速度で歩き、カメラの前後にも2〜3歩の余裕を作ります。
- 最後に自然に止まるところまで撮影します。
最初から姿勢を整えようとせず、1回目は普段通りを残します。靴、杖、歩行器なども日常で使っている状態にします。
PTが見る7つのポイント
1.歩行速度とリズム
一定のテンポで進めているか、途中で急に速くなる・遅くなる場面がないかを見ます。速さだけでなく、変化へ対応できるかも重要です。
2.左右の歩幅
片側だけ歩幅が小さい場合、痛み、筋力、関節の動き、バランスへの不安など複数の理由が考えられます。
3.足の上がり方
つま先が床へ近すぎないか、片側だけ擦らないか。ただし「高く上げればよい」とは限りません。
4.身体の傾き
支持する脚の上で体幹が大きく傾くか、骨盤が左右へ落ちるかを見ます。代償は身体が歩行を成立させる工夫でもあります。
5.腕振りと体幹
左右とも自然に腕が動くか、片側だけ固まっていないか。腕振りは体幹の回旋やバランスと関係します。
6.足の向きと着地
つま先が強く外を向く、足が身体の前を横切る、接地音が左右で違うなどを確認します。
7.止まり方・方向転換
歩いている最中だけでなく、止まるまでの歩数、踏み直し、向きを変えた直後のふらつきを見ます。
動画比較で条件をそろえる
1か月後に比較する場合は、同じ場所、同じ距離、同じ靴、同じくらいの時間帯に撮ります。疲労や痛み、服薬、床面でも歩き方は変わるため、動画だけで「改善・悪化」と決めないことが大切です。
- 高さを変えられるスマホ三脚
- 床へ置ける距離マーカー
- 遠隔で録画開始できるBluetoothリモコン
- 明るさを補う小型ライト
まずは安定して固定できるものを優先し、歩く通路へ脚がはみ出さない製品を選びます。
動画だけでは分からないこと
筋力、関節可動域、感覚、痛みの原因、認知機能、転倒の原因などは、歩行動画だけでは判断できません。表情や視線の動きも参考にはなりますが、それだけで認知症を推定することはできません。
歩行動画を撮りやすくする道具
高価なカメラより、毎回ほぼ同じ位置・高さ・角度で安全に撮れることが大切です。
| 道具 | 向いている使い方 | 選ぶポイント | 商品リンク |
|---|---|---|---|
| 安定性の高いスマホ三脚 | 正面・側面から全身を同じ条件で撮る | 脚の開き、スマホ固定幅、高さ、転倒しにくさ | Amazon・楽天リンク準備中 |
| Bluetoothシャッターリモコン | 一人で撮影開始・停止をしたい | 使用端末への対応、ボタンの押しやすさ、電池方式 | Amazon・楽天リンク準備中 |
| 床用マーカー・養生テープ | 歩く位置や撮影距離を毎回そろえる | 滑りにくく、剥がした跡が残りにくいもの | 商品リンク準備中 |
※撮影のために不安定な場所を歩かないでください。ふらつきがある方は、家族や専門職の見守り下で行い、顔や自宅の情報が映った動画の共有範囲にも注意しましょう。
まとめ
歩行動画は採点のためではなく、普段気づきにくい身体の使い方を知る道具です。歩けた距離だけでなく、歩き始め、進んでいる間、止まり方まで見てみましょう。
株式会社あしすとでは、生活の目標と身体状況を合わせて歩行を考えます。
※一般的な情報です。動画だけで診断や治療判断はできません。

